アイアンマンカナダ
- 2013/09/09(月) 10:47:26
諸般の理由により、ブログの更新が滞っておりました。
こんなときだけ、とも言われそうですが、たまにはご報告を。
アイアンマンカナダに行ってきました。
結論から言うと、決して満足のいく内容ではなかったものの、おいしいビールを飲むためにがんばった結果、文字通りロールダウンでコナのスロットが転がり込んで来ました。
自分としては、カナダ前、最後のアイアンマンが2010年のチャイナで、しかもこの時はランでリタイヤ。
さらに、直近の2年間はロングのレースにすら出ていなかったので、不安満載。
とにかく完走しなきゃ、と思いつつ臨んだのでした。
それにしてもウィスラーはいいところで、景色は雄大、気候はカラッとしていて、昼間でも木陰に入るとヒヤっとする高原気候。最高に気持ちいいところでした。
ウィスラーの山からの眺め
ただ、その分、朝夕は予想以上に寒くて、レース前にアームウォーマー、手袋を購入する等、急遽、寒さ対策を強いられることとなり、いつもと違ったレース準備となりました。
ここがスイム会場
●Swim ⇒アップ不足で過呼吸気味になる悪いクセが・・・
コースは台形のコースを2周回で陸に上がらずにそのまま2周なので比較的泳ぎやすい。
前述の通り、朝の気温は低く、8-9度くらいだったかと。しかし、水温は20度以上あるので
湖面からは湯気が・・・。こんな状況でスイムをするのは初めてで、しかもフローティング
スタート。スタート待ちの間に身体が冷えていく。
プロスタートから10分後、2000人以上が一斉スタート。スタート地点の幅が広かったため
か、スタート直後のバトルはそれほどでもなく、比較スムーズに泳ぎ始める。
しかし、スタートからしばらくすると息苦しくなり、ピッチが上がらなくなってくる。
最近のレースで気合いを入れてスタートすると陥る悪いパターン。運悪く、第一コーナー
近くでこの状況に陥る。スタートが広い分、第1コーナーでバトルが発生するのは必至で、
案の定、きつい状態でバトルが始まる。何とか、第2コーナーまでは我慢しつつ進むもの
の、第2コーナーを曲がった後、前のつまりと苦しさとで、2、3度、平泳ぎしてしまう。
ここで、若干のロスはあったものの、気持ち的には少し落ち着いてきたので、マイペースを
心がけて先を進む。
2周目に入ると平常状態になったので、リラックスして大きく泳ぐようにし、なるべく人の後を
泳ぐことを心がけ、省エネ省エネ。
しかし、岸に上がって時計をみて、ガックリ _| ̄|○ 1時間4分もかかってる。
ウェット新調したので、もっと行けると思ったのに・・・
ま、平泳ぎしてちゃダメだよね。
タイム 1:04:27 総合264位 年代別15位
●Bike ⇒予想以上に早く足が売り切れ 自分が嫌になってくる
前々日の下見の結果、予想以上にアップダウンがある事がわかり、特に150k過ぎから続く
だらだら上りは消耗しそうな感じで、後半に向けての温存が必要、と感じていた。
が、しかし・・・
スイムアップが予想よりも遅かったために、ちょっと焦っていた。トイレにも行きたかった
が、何とかなるだろう、という何の根拠もない読みの元、バイクスタートを急ぐ。
バイクは最後の練習で思ったよりも乗れたので、自分を過信していたのかもしれない。
回りのペースにつられて、ハイペースで飛ばしていく。
途中でモンちゃんに追いつき、声をかける。しばらくすると、りゅーたくんが追い越していく。
みんな、いい位置で頑張っている。
上りは結構外人さんを抜けるので、特に力が入ってしまう。これがいけなかった。いつも
より踏み込むペダリングになっていて、脚を使いすぎていたみたいだ。オリンピック会場の
折返しへの上り(20-30k地点あたり)で徐々に足が重くなってくる。この時には、下りに入れ
ば、また復活するだろうとタカをくくっていた。折り返し後、しばらく下った後に再度上って、
一旦、ウィスラーの町に戻ってくることになるが、足は重くなる一方。この上りで、
徐々にペースダウン。下りでも踏み切れず、なかなかペースが上がらない。
ウィスラーの町からペンバートンという町まで、20kほど下り基調が続くが、ここでもやはり
踏み切れない。ここで、モンちゃんに逆転される。
実はこのころ、そろそろオシッコが我慢できなくなってきて、それもあって集中しきれなく
なっていた。しかも、眠い。補給はしているはずなのに・・・補給しても、なかなか眠気は
なくならず、ダブルの集中力低下要因が・・・
ペンバートンの町から折り返しまではほぼ平地。ここで、何度かトイレに行こうかと迷った
が、なかなか止まる決心がつかず、ペースが上がらない状態でゆるゆると進んでいく。
何とか折り返し(120k手前)まできたものの、もう集中力も続かないし、ペースも上がら
ない。
眠い。結局、120k過ぎのトイレで止まって用を足す。1リットル以上は出たんじゃないかと
思うほど大量に放出し、すっきりしたら、少し集中力が回復してきた。回すペダリングの
感覚が戻ってきて、少しずつペースが上がってくる。速い人を見つけ、ドラフティングに
ならない距離を保ってつくようにして、ペースを上げる。
そうこうしているうちに、ペンバートンの町を過ぎ、最後の上り区間に入る。最初は好調で
上りでペースダウンした人たちを次々にパスしていく。この当たりで、トイレに行く前に
抜かれたぶっちー(岩淵君)をパスし、さらに進む。
合わせて、ごーいちにも応援され、気合が入る。このまま、上げて行こう!
と思うのもつかの間、やはり長いのぼりは徐々にたれてくる。
また、足が動かなくなってきた。
とはいえ、あと20kもない。何とか頑張るしかないと自分に言い聞かせつつも、上りの前半で
抜いてきた人たちに抜き返され、集中力がさらに落ちてくる。
うーん、何とかならんか、と思いつつも、何ともならない足を引きずるようにしてなんとか
バイクフィニッシュ。
タイム 5:43:34 バイク終了時 6:51:32 総合338位 年代別17位
●Run ⇒人間、その気になれば行けるもんだね
この時点で、半分、コナはあきらめかけていた。
しかし、ここで'94年のハワイのレースを思い出した。この時はスイム、バイクといいところ
無く、せめてランだけでも、と思って飛ばしたら、ランのベストラップが出たのだった。
再来と言わないまでも、ある程度のタイムを出して、おいしいビールが飲みたい!!
バイクの嫌な運気を捨て、気分を変えるるために、ランギアのバッグに入れてあった
ノースリーブのトライトップに着替え、ランスタート。補給食をポケットに入れ、
手には脱水防止のOS1ゼリー。
本格的なランの体制に入ったところで、ペースはまずまず。キロ4分30-40秒くらいだろう
か。ともかく、このペースを維持するようにフォームを意識して進む。
ランのコースはダートのアップダウンを含む2周回のコース。予想以上に小刻みなアップ
ダウンがあり、体力を奪っていく感じ。
バイクで売り切れた足はそう簡単には戻らない。スタート時のペースは維持しきれなく
なり、徐々に落ちていく。1周目はなんとか我慢したものの、2周目に入って少し安心したの
か、止めどなくペースが落ちていく感じがする。所々、ペースアップするものの、なかなか
続かず、何度もあきらめかけたが、そのたびにビールを思い出し、何とか踏みとどまる。
30k過ぎでやや空腹感を感じ,しっかりと補給。暑くないので、カーボショッツ等の甘いもの
も普通に身体が受け付けてくれるのが助かった。
ラスト8kくらいだっただろうか、そろそろコーラパワーを使おうと、コーラを補給。
これがかなり効いた。いつも練習終わりにコーラを飲んでいたので、身体ももう終わりと
思ったのか、気分も変わり、いいフォームでエイドを飛び出す。
このまま行けるか、と思ったが、それほど甘くはなかった。途中でたれたところもあったが、
3k手前くらいでコーラを再チャージ。1回目ほどは効かなかったが、それでも少し回復。
ラスト2kくらいはとにかく、集中して走れたと思う。
そして、ラスト1kと過ぎたところで見覚えのある選手を視界に捉えた。ひょっとしたら、
ランの前半で自分を抜いていった同年代の選手はないか?調子も戻っていたので、
半信半疑、ペースを上げて近づくと、ふくらはぎには「50」の文字が!
こりゃ行くしかないでしょう、と一気にパス!
そのまま着かれるんじゃないかとヒヤヒヤしながら、とにかくペースを上げて、ゴールに
向かう。
ゴール手前、大勢の歓声に後押しされ、ともかく完走できた事がうれしくて、ガッツポーズを
しながらゴール!!
タイム 3:47:18 Total 10:42:30 総合264位 年代別 11位
●運命のロールダウン
ゴール後、TRION勢揃いでビアハウスで乾杯!!
全員完走できてよかった!!
我慢していたビールをたらふく飲んで、大満足。
その日はさすがにそのままダウン。
さて翌日。
さすがに11位ではクオリファイはないだろうと思っていたが、自分で試算した結果では
8、9スロットくらいは50-54で割り当てられると思っていたので、ロールダウンの可能性は
ある。
割当数を確認すべく、りゅーたくんと登録会場に向かう。
発表を見たら、なんと、割り当てスロットは「9」 2つ落ちてくれば可能性有りだ!
そしてロールダウンの発表。
「50-54、9つ中7つが登録済み、2つロールダウン」のアナウンスが聞こえた瞬間、
TRIONのメンバーから「やったー!おめでとう!」と祝福を受ける。
やった、コナだ!!
ロールダウンの自分の名前が呼ばれると小躍りしながら発表者の所に走って行った。
それを見た発表者は大きく手を広げていたので、思わず、抱きついてしまう。
レースの内容はともかく、コナの権利が取れた。とにかくうれしかった。
あとからよく見たら、12位の人とは32秒差。32秒差が天国と地獄を分ける結果となった。
最後に抜いたのがやっぱりよかったんだ、あきらめないでよかった!と本当に思った。
今シーズンは2~4月で故障と仕事でほとんど走れず、5月半ばからの本格的な
トレーニングだったので、この結果はこれ以上、望むべきもないものと思っています。
そして、いろいろな人に支えられた結果だとも思いました。
一緒に練習してくれた、TRION、Tri-gullsの皆さん、
本当にありがとう!!
しかし、決して納得のいくレースではなかったので、何とか、この借りをハワイで返したいと
思っています。
あと1レース、夏はまだ終わらない・・・
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